うつ思考をやめれば、楽になる
うつ思考を持ち続けていると、不安感が強くなり、
気分が落ち込み、些細なことでもネガティブに受け取ったりします。
さらに積極的な行動が取れなくなり、
自分を責め始めたりします。
同じ出来事であっても、人によっては、
悲観的に受け取ることもあれば、
楽観的に捉えることもあります。
ここで大切なことは、不快な感情やつらい気分が起きる原因は、
外界で起きている出来事にあるのではなく、
その人の頭の中にある思考パターンにあるということです。
外界で起きていることは、単なる現象に過ぎません。
それが自分にとってどのような意味を持つのかについては、
自分の頭の中にある、既存の信念や思考パターンがあって、
それが様々な感情を引き起こすのです。
その外界の現象に対する受け止め方が百人百様であるのは、
人それぞれに異なった考え方をするからです。
ポジティブな感情や気分を味わっているのであれば
問題はありません。
不快なあるいは辛い感情を抱いているのであれば、
それに気づく必要があります。
ネガティブな感情は、それそのものが悪いものではありません。
自分の心の健康状態に対するひとつのアラーム(警報)やサインと
考えてください。
自分の心の深いところ、魂レベルがよりよい気分を望んでいると
解釈してみてください。
同じ現象でも、思考パターンによって
味わう感情が異なることの例をいくつか挙げてみましょう。
ここにあるサラリーマンがいます。
自分の仕事だけで手が一杯で、時間に追われているのに、
上司が自分でやるべき仕事を振ってきたとします。
Aさん
自分でやるべきなのに、勝手な人間だ!と
怒りが込み上げてきます。
Bさん
いつものようについ「はい」と素直に返事をしてしまい、
後になってから、きちんと断れなかった自分を責め、悔みます。
Cさん
いい加減な上司だから、適当にやっておこう、
文句を言われたらその時に対応しようと考えます。
Dさん
自分の仕事量やスケジュールを説明して、
できるところまでやるが、できない場合があると
説明して理解してもらう。
Aさんは、「こうであるべきだ」という自分の考えに捕らわれていて、
それとは違う現象が起きると、腹を立てる、怒る思考パターン。
Bさんは、自分の内面的な欠点や弱点に目が向いてしまい、
自分を責める思考パターン。
Cさんは、「なるようになるさ」という
のんき、放置、ある意味無責任な思考パターン。
Dさんは、相手に自分を理解してもらい、
事柄を共有しようとする対話型の思考パターン。
このようにその人の普段の思考パターンによって、
同じ現象でも、味わう感情が異なります。
このように、しばしば自分が不快な感情を抱いている
場面を思い出して、その状況を
ノートに書き出してみてください。
自分が普段、そのような場面でどのような不快な感情を
味わっているのかを書き出して、客観化させることが大切です。
思考パターンは習慣化されていますので、
書き出してみないことには、自分が一体何を
やっているのか自分で知ることができません。
ですから、書くという習慣を持つことが大切なのです。